2011年 02月 07日
便石山・天狗倉山 |
天狗倉山(てんぐらさん):522m
◆所在地:三重県尾鷲市・紀北町海山
◆山行日:2011年2月7日(月)
◆メンバー:仁べえさん & Mota
〔登山コース〕
◆所在地:三重県尾鷲市・紀北町海山
◆山行日:2011年2月7日(月)
◆メンバー:仁べえさん & Mota
〔登山コース〕
鷲下登山口―(15分)→夜泣き地蔵―(20分)→林道出合―(15分)→馬越峠(休憩5分)―(65分) →直登コース分岐―(15分)→便石山山頂(昼食休憩・象の背散策等40分)―(10分) →直登コース合流―(55分)→馬越峠(休憩15分)―(25分)→北道・南道分岐―(5分)→ 天狗倉山山頂(休憩20分)―(5分)→天狗倉山最高地点(休憩15分)―(20分)→馬越峠― (15分)→一里塚―(10分)→夜泣き地蔵―(10分)→鷲下登山口
〔所要時間〕 6時間00分(歩行時間=4時間25分、昼食休憩等=1時間35分)
山友の仁べえさんと便石山・天狗倉山へ登ってきました。それぞれ『びんしやま』『てんぐらさん』と読みますが知らなければなかなかそうは読めない山です。
実はこの日、霧氷を見に高見山のへ行こうかとも迷っていました。そのため雪山も春山も、どちらでも行ける支度をして行ったのですが、予報よりも曇りがちの空模様だったので便石山・天狗倉山を選んだということです。
便石山は熊野古道・馬越峠の西にあり、天狗倉山は同じく馬越峠の東側に位置しています。馬越峠越えは大したことはないものの正反対の方向にある2つの山に登ることになるので歩行時間が長そうです。そのため早朝6時に待ち合わせをして出発しました。
伊勢湾岸道から東名阪道・紀勢道を走り紀勢大内山インターで降りて国道42号線を旧海山町(紀北町海山)まで行くことになります。
実はこの日、霧氷を見に高見山のへ行こうかとも迷っていました。そのため雪山も春山も、どちらでも行ける支度をして行ったのですが、予報よりも曇りがちの空模様だったので便石山・天狗倉山を選んだということです。
便石山は熊野古道・馬越峠の西にあり、天狗倉山は同じく馬越峠の東側に位置しています。馬越峠越えは大したことはないものの正反対の方向にある2つの山に登ることになるので歩行時間が長そうです。そのため早朝6時に待ち合わせをして出発しました。
伊勢湾岸道から東名阪道・紀勢道を走り紀勢大内山インターで降りて国道42号線を旧海山町(紀北町海山)まで行くことになります。
鷲下(わしげ)登山口
約3時間かかって紀北町海山の国道42号線沿いにある鷲下登山口に到着。ここが熊野古道・馬越峠への入口なので大きな案内標識が設置されています。
数台駐車できるスペースがありますが平日月曜日ということでわれわれ以外に車は来ていませんでした。
〔登山口 発=9:05〕
数台駐車できるスペースがありますが平日月曜日ということでわれわれ以外に車は来ていませんでした。
〔登山口 発=9:05〕
初めから石畳の道となり、観光客も誰もいない静かな古道を登っていきます。
15分ほど行ったところに《夜泣き地蔵》がありました。説明書きによると、明治時代までは旅人の無事を祈る石地蔵があったそうですが、やがて地区の人々が子どもの夜泣き封じを祈って《夜泣き地蔵》と呼ぶようになり、今も新しい哺乳瓶が供えられているとのことです。
〔夜泣き地蔵=9:20〕
15分ほど行ったところに《夜泣き地蔵》がありました。説明書きによると、明治時代までは旅人の無事を祈る石地蔵があったそうですが、やがて地区の人々が子どもの夜泣き封じを祈って《夜泣き地蔵》と呼ぶようになり、今も新しい哺乳瓶が供えられているとのことです。
〔夜泣き地蔵=9:20〕
以前八鬼山越えで熊野古道を歩いていますがこの馬越坂は初めてでした。
熊野古道・伊勢路の中で最も人気があり、麓から峠に至る約2kmのかなりの部分が敷石で舗装されていて、往時の面影が残る路です。
熊野古道・伊勢路の中で最も人気があり、麓から峠に至る約2kmのかなりの部分が敷石で舗装されていて、往時の面影が残る路です。
写真を撮りながら貸し切り状態の古道を歩いて行くと石畳を横切る林道に出ます。
ここまでくると峠は間近かです。この先も両側にシダが茂るいい雰囲気の道が続きます。
〔林道出合=9:40〕
ここまでくると峠は間近かです。この先も両側にシダが茂るいい雰囲気の道が続きます。
〔林道出合=9:40〕
馬越峠・桃乙の句碑
古道の雰囲気を全身で感じながら馬越峠まで45分で登ってきました。
標高325mのこの馬越峠はかつて馬越茶屋があったそうです。そのほか『夜は花の上に音あり山の水』という可涼園桃乙(かりょうえんとういつ)の句碑があります。この句碑は1854年に建立されたという自然石の句碑です。
休憩小屋もあったのでお茶を飲みながら一息入れました。
〔馬越峠=9:50~9:55〕
標高325mのこの馬越峠はかつて馬越茶屋があったそうです。そのほか『夜は花の上に音あり山の水』という可涼園桃乙(かりょうえんとういつ)の句碑があります。この句碑は1854年に建立されたという自然石の句碑です。
休憩小屋もあったのでお茶を飲みながら一息入れました。
〔馬越峠=9:50~9:55〕
シダの茂る登山道を行く
便石山は往復4.8kmの道のりがあります。馬越峠からいったん大下りしてから便石山に登ることになるのでちょっと難儀そうです。
便石山を見上げる
歩を進めると正面に便石山の姿が見えてきます。
しかしここからまだ標高を下げて行くので今見えている感じよりも登りの距離があるということです。
結局100m以上も下った鞍部から便石山山頂まで標高差約400mを登り返すことになりました。
しかしここからまだ標高を下げて行くので今見えている感じよりも登りの距離があるということです。
結局100m以上も下った鞍部から便石山山頂まで標高差約400mを登り返すことになりました。
直登コース分岐
だいぶ登ったところで仁べえさんが『直登コース(近道)』という小さな木札を発見。迷わずこの直登コースを選択しました。
しかしこの直登コースは急坂のいばらの道でした。つま先だけに力がかかりふくらはぎの筋肉が伸びきります。あとで地元の人に聞いたところ昔はこれが正規の登山道だったそうですが、登りやすいように新しい登山道が作られたとのことです。
〔直登コース分岐=11:00〕
しかしこの直登コースは急坂のいばらの道でした。つま先だけに力がかかりふくらはぎの筋肉が伸びきります。あとで地元の人に聞いたところ昔はこれが正規の登山道だったそうですが、登りやすいように新しい登山道が作られたとのことです。
〔直登コース分岐=11:00〕
やっとのことで山頂広場に出ました。
途中で1枚服を脱いだり水分補給をしたりして5分くらい休憩しましたがその時間も含めて馬越峠から1時間20分でした。大体案内書に記載されているコースタイム通りのようです。
おなかもすいたのでまずは第1回目の昼食をとることにしました。
〔便石山山頂 着=11:15〕
途中で1枚服を脱いだり水分補給をしたりして5分くらい休憩しましたがその時間も含めて馬越峠から1時間20分でした。大体案内書に記載されているコースタイム通りのようです。
おなかもすいたのでまずは第1回目の昼食をとることにしました。
〔便石山山頂 着=11:15〕
象の背岩
昼食を食べ終わったころ反対側のコースから1人登ってきました。
挨拶を交わしお互いに登頂記念の写真を撮りあってから、一緒に象の背という大岩のところに行くことにしました。
この岩は象の背という名前がぴったりの岩でした。登って来るとき、山から突き出て見えていた岩だけに眺望はいいところです。ただ遠くがもやっているため尾鷲湾等の景色が霞んでいるのが残念な感じです。
挨拶を交わしお互いに登頂記念の写真を撮りあってから、一緒に象の背という大岩のところに行くことにしました。
この岩は象の背という名前がぴったりの岩でした。登って来るとき、山から突き出て見えていた岩だけに眺望はいいところです。ただ遠くがもやっているため尾鷲湾等の景色が霞んでいるのが残念な感じです。
象の背からの眺望
象の背から旧海山町方面を見たところです。やはりこちら側も霞んでいます。
下を流れる川は銚子川、左の山は高丸山・607mです。
さてもう1山あります。次の天狗倉山へ行くため一旦馬越峠まで戻ります。
〔便石山山頂 発=11:55〕
下を流れる川は銚子川、左の山は高丸山・607mです。
さてもう1山あります。次の天狗倉山へ行くため一旦馬越峠まで戻ります。
〔便石山山頂 発=11:55〕
正面に見る天狗倉山
下山は山を巻くように作られた新しい道を下ることにしました。
反射板の下を通り、登りに使った直登コースと合流して快調に下ります。やがて天狗倉山が正面に見えてきました。登る時も振り返ると黒い影のような山姿が見えていましたが太陽が南に移動したため明るい山に変身していました。
反射板の下を通り、登りに使った直登コースと合流して快調に下ります。やがて天狗倉山が正面に見えてきました。登る時も振り返ると黒い影のような山姿が見えていましたが太陽が南に移動したため明るい山に変身していました。
馬越峠に戻る
鞍部から馬越峠までの登りが結構たいへんでした。便石山の帰りも案内書のコースタイム通りの時間がかかったようです。
少し休憩して今日2つ目の山『天狗倉山』へ出発しました。
〔馬越峠=12:50~13:05〕
少し休憩して今日2つ目の山『天狗倉山』へ出発しました。
〔馬越峠=12:50~13:05〕
登山道にある道程標識
天狗倉山への登山道には尾鷲消防署が設置したと思われる道程標識がありました。
登山口となる馬越峠が『1/7』でしたから天狗倉山の山頂はたぶん『7/7』でしょう。
登山口となる馬越峠が『1/7』でしたから天狗倉山の山頂はたぶん『7/7』でしょう。
北道と南道の分岐
すでに1山登ってきた足には疲れがきています。道標の数字に励まされながら急な登山道を喘ぎながら登ると北道と南道の分岐点がありました。
どちらの道をとっても山頂はすぐ近くです。この日は特に暖かく汗をかくくらいでしたので陽の当らない北道を行くことにしました。
〔北道・南道分岐=13:25〕
どちらの道をとっても山頂はすぐ近くです。この日は特に暖かく汗をかくくらいでしたので陽の当らない北道を行くことにしました。
〔北道・南道分岐=13:25〕
岩だらけの道を登り展望岩のすぐ下まで行って見上げると垂直どころか倒れ掛かって来るように大岩が立っているのです。これまで幾多の地震の揺れにも負けずに立っていたようです。
展望岩へ登る鉄梯子
まずは展望岩に登ることにしました。
巨大な展望岩の上に登れるように鉄製の梯子がかけてあります。手摺りのように取り付けられた鎖をつかみながら岩の上に登ります。
巨大な展望岩の上に登れるように鉄製の梯子がかけてあります。手摺りのように取り付けられた鎖をつかみながら岩の上に登ります。
登りきって驚きました。やや傾斜した大岩の上は30㎡くらいはある平らな場所でした。ちょっとした小広場ともいえるでしょう。
岩面には登ってきた人が記念に彫ったのでしょうたくさんの名前が書かれていました。ここからは特に北側の眺望が広がっています。便石山からも見た高丸山も間近に見えていました。
岩面には登ってきた人が記念に彫ったのでしょうたくさんの名前が書かれていました。ここからは特に北側の眺望が広がっています。便石山からも見た高丸山も間近に見えていました。
〔天狗倉山山頂 着=13:30〕
登頂記念の写真を撮って岩から下りて行くとおじさんが一人きていました。地元尾鷲の方だそうです。
その方が教えてくれました。この展望岩は地下に食い込んでいるのではなく下にある岩の上に乗っているだけだそうです。そして大岩の下が空洞になっていて胎内めぐりができるというのです。
岩の東側から入り南側に抜ける穴があいているのですが、いわれなければ通り抜けできるとは思えません。
たいていの人は知らずに帰っていくとのことですが、せっかくなので胎内くぐりをすることにしました。岩の下は狭くて真っ暗闇でした。
その方が教えてくれました。この展望岩は地下に食い込んでいるのではなく下にある岩の上に乗っているだけだそうです。そして大岩の下が空洞になっていて胎内めぐりができるというのです。
岩の東側から入り南側に抜ける穴があいているのですが、いわれなければ通り抜けできるとは思えません。
たいていの人は知らずに帰っていくとのことですが、せっかくなので胎内くぐりをすることにしました。岩の下は狭くて真っ暗闇でした。
天狗倉山から見下ろす尾鷲港
展望岩の南側にも岩場があり、尾鷲湾や尾鷲の港を見下ろすことができます。
写真のように今日は霞んでいるためせっかくの絶景がきれいに見えなかったのが心残りでした。地元のおじさんによると春はこういう日が多いそうです。
そういえばこのおじさんは毎日早朝と午後に1回ずつ天狗倉山に登ってくるそうです。したがって、これまでに6000回以上登ったといっていました。
一般的には天狗倉山の山頂はこの展望岩です。しかし最高地点はもう少し東に行った電波塔付近だそうなので Peak hunter としては行くしかありません。
〔天狗倉山山頂 発=13:50〕
写真のように今日は霞んでいるためせっかくの絶景がきれいに見えなかったのが心残りでした。地元のおじさんによると春はこういう日が多いそうです。
そういえばこのおじさんは毎日早朝と午後に1回ずつ天狗倉山に登ってくるそうです。したがって、これまでに6000回以上登ったといっていました。
一般的には天狗倉山の山頂はこの展望岩です。しかし最高地点はもう少し東に行った電波塔付近だそうなので Peak hunter としては行くしかありません。
〔天狗倉山山頂 発=13:50〕
522mの最高地点だとはいうもののここからの眺望は特にいいわけではありませんでした。
一帯にはいくつかのTV用の電波塔があり草地の広場のようになっているところです。この草地に腰をおろして2回目の昼食タイムとしました。
あとは馬越峠を経由して鷲下登山口まで下るだけです。
〔天狗倉山最高地点=13:55~14:10〕
一帯にはいくつかのTV用の電波塔があり草地の広場のようになっているところです。この草地に腰をおろして2回目の昼食タイムとしました。
あとは馬越峠を経由して鷲下登山口まで下るだけです。
〔天狗倉山最高地点=13:55~14:10〕
馬越道の石畳
せっかくの熊野古道・馬越峠なので情緒ある石畳の景色を写真に収めながら下りました。
それぞれに違う敷石の表情、シダに囲まれた道、何枚も何枚もカメラに収めました。中にはいい写真もあるのではないかと期待しながら、しかしなかなかいい感じの写真を撮るというのは難しいものだと思います。
それぞれに違う敷石の表情、シダに囲まれた道、何枚も何枚もカメラに収めました。中にはいい写真もあるのではないかと期待しながら、しかしなかなかいい感じの写真を撮るというのは難しいものだと思います。
出発してちょうど6時間で鷲下登山口に戻ってきました。
歩行時間は4時間25分でしたから、休憩時間は1時間35分。世界遺産熊野古道を歩き、景色も楽しみながら便石山と天狗倉山の2山を歩いてきたので通常の山行きよりも休憩時間が多くなったのも無理のないことでしょう。
〔鷲下登山口 着=15:05〕
歩行時間は4時間25分でしたから、休憩時間は1時間35分。世界遺産熊野古道を歩き、景色も楽しみながら便石山と天狗倉山の2山を歩いてきたので通常の山行きよりも休憩時間が多くなったのも無理のないことでしょう。
〔鷲下登山口 着=15:05〕
今回の山行きは熊野古道を歩き、便石山と天狗倉山の2山に登るという欲張った計画でした。
家から往復約360km。遠くの山へ行くということなので、ついでに2つの山をということになるのです。
遠くが霞んでいたのでやや残念ではありますしたが、2つの山をしっかり登ってきたという満足感を得て帰路につきました。
おかげさまで渋滞にも合わず無事自宅に戻ることができました。
今回は便石山の急坂をよじ登ったので筋肉痛が出るかもしれません。
by motajii
| 2011-02-07 09:22
| 登山
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