2010年 12月 04日
金時山 |
金時山(きんときやま):1,213m 他の山の山行記リストはこちら
◆所在地:静岡県小山町、神奈川県箱根町・南足柄市
◆山行日:2010年12月 4日(土)
◆メンバー:名鉄バスツアーハイキング with 仁べえさん & Mota
〔登山コース〕
金時山は富士山の眺望あってこその山といえるでしょう。バスツアーハイキングへの参加でしたが、天気の良い日にということで12月4日を選定してくれた山友の仁べえさんと一緒に行ってきました。
この日は最高の選択だったと思います。快晴の下、登っているときはもちろん、行き帰りのバスの中からもしゃきっとした富士山を望むことができました。
金時山は箱根の古期外輪山の外縁に噴出した寄生火山だそうです。外輪の中での最高峰で、山容から猪鼻岳といわれていたのが、坂田金時(公時)にちなんで、いつしか金時山と呼ばれるようになったのだそうです。
今回はバス5台、200名強の参加者でした。1号車に乗りましたが東名で事故渋滞にあったため予定より20分ほど登山口への到着が遅れたようです。
ふじみ茶屋乙女峠登山口
バスは御殿場ICを出てR138をふじみ茶屋まで行きます。ここに乙女峠への登山口があります。
路上下車なので急いで降りトイレを済ませて出発です。
このふじみ茶屋前からも裾野から山頂まで富士山の全姿を正面に見ることができました。
〔ふじみ茶屋乙女峠登山口 発=11:40〕
乙女峠と富士山
恋人たちが撞いているのでしょう、幸せを呼ぶという“乙女の鐘”を下に聞きながら登ること30分、乙女峠に着きます。
昔、仙石原の娘が父親の病気を治そうとこの先の地蔵堂に日参し、満願の日に父親の病気はなおりました。しかし、彼女は雪に埋もれて死んでしまったと伝えられ、その霊を哀れんで乙女峠と呼ばれるようになったのだそうです。
〔乙女峠 着=12:10〕
乙女峠からの富士山
乙女峠は富士見三峠の一つというだけあって富士山の姿に圧倒されそうです。
4人も登ればいっぱいになる小さな展望台に、順番に上がって秀麗な富士山をカメラに収めることになります。
仙石原を見下ろす
峠の反対側、すなわち南東側も開けた絶景が広がっています。
箱根火山群のカルデラである仙石原や芦ノ湖、中央火口丘をなす台ヶ岳や主峰・神山、その山腹の大涌谷からは白い湯けむりが立ち昇っていました。
さらに左方には外輪山である明神ヶ岳も見えています。
まだ先は長く、ここでゆっくりしていられないので5分間休憩ののち出発することにしました。
〔乙女峠 発=12:15〕
気持ちよく登る登山道
空はあくまでも青く、12月とは思えないおだやかな登山日和になりました。
冬枯れの雑木林の道を1列で登っていきます。こういう日だと多少の登りも苦になりません。
長尾山山頂
乙女峠から金時山へは2つのピークを越えて行くことになります。
広場になっている最初のピークがこの長尾山1145mです。
あとで金時山の山頂から見下ろすと確かにピークのある山でしたが、歩いているときは、この長尾山の山頂は平坦な通過点にしか見えませんでした。
〔長尾山山頂=12:30〕
稜線の樹間から見た富士山
長尾山からしばらく歩くと大下りになりました。滑りやすい場所もあります。
稜線の山道は雑木林に囲まれています。それでもところどことで前方の樹間に金時山がすかして見えたり、左側には富士山の姿を見ることができます。
芦ノ湖遠望
長尾山から一旦下って登り返すと馬ノ背状の山稜の道になります
右手が開け、振り返ると仙石原の先に芦ノ湖が見えていました。
目前に見える金時山
馬ノ背状の山稜をさらに行くとめざす金時山が目前に迫ってきます。山頂の茶屋も見え、大勢の登山客がいるのもわかります。
大きな山標のある金時山山頂
登山口から1時間25分で金時山まで登ってきました。
大きな山標と富士山の風景は、山のガイドブックッやパンフレットなどで定番のように使われている写真です。
たくさんの人たちがここで記念写真を撮っています。もちろんわれわれも撮ってもらいました。
〔金時山山頂 着=13:05〕
登山客がいっぱいの金時山山頂風景
今日はわれわれのツアーメンバー200人余りが順次登ってきていますし、他のコースから登って来る人たちも多いことから山頂は休憩する人で特に込み合っているようです。
われわれも点在する岩の1つに腰をおろして昼食をとることにしました。
この山頂には通年営業の金時茶屋と金太郎茶屋という2つの茶屋があります。写真は金時茶屋(金時娘の茶屋)で、ここの主である金時娘は御歳78歳だと添乗員さんがいっていました。
富士山と並ぶ北岳
次の写真を見るとよくわかりますが、空気が澄んでいて富士山の右手に南アルプスが見えます。
三角の白い山が北岳3192mです。日本の最高峰・富士山と2番目に高い北岳が並んで見えていました。
今年の夏に登った仙丈ヶ岳からも富士山と北岳のツーショットを見ることができましたので今年の山行きはついていたということです。
南アルプスの眺望
富士山の右手に見えるのが南アルプスです。
北岳がよくわかると思います。
富士山や南アルプスのほかにも中央火口の山や外輪山の山々、そして遠く駿河湾も見わたせる景色を堪能しついつい休憩時間が長くなってしまいました。
〔金時山山頂 発=13:45〕
下山道から望む箱根の主峰神山
金時山は簡単に登れる山ですが、成り立ちが火山だけあって下山道は岩場もある急下降が続きます。
そして、ところどころで箱根の山々が望めます。白い湯けむりの大涌谷の奥の山が主峰の神山1438mです。このあたりが見おさめの光景でしょう。
明神ヶ岳へ続く稜線の道
やがて明神ヶ岳へ続く稜線が見えてきます。
矢倉沢峠から明神ヶ岳への登山道ですがくっきりとした線を描いているのが印象的でした。こういう道なら迷わず登って行けそうです。
矢倉沢への下山道から望む明神ヶ岳
さらに少し下ると明神ヶ岳が見えてきます。
明神ヶ岳は外輪山の一つで標高1169m、この山からも富士山がよく見えるそうです。
仙石原金時登山口
途中、矢倉沢峠で明神ヶ岳への道を左に分け、やがて舗装道路に飛び出します。ここが仙石原金時登山口で山頂から40分で下ってきました。
今日は絶景の富士山に魅せられ山頂で長時間休憩をしてしまいました。そのため急いで下りてきたのです。たくさんの登山者の方が列をなして下山しているところを無理をいって追い越させてもらいました。迷惑だと思われた方にはお詫びしなければなりません。
〔仙石原金時登山口 着=14:25〕
仙石原から見上げる金時山
仙石原の街中の道をツアーの終着点である箱根湿生花園へ急ぎます。
振り返ると建物の屋根の間から金時山が見えていました。下山して今登ってきた山を見ると満足感を覚えるものです。
予定通りバスの待つゴール地点まで戻って来ることができました。
〔箱根湿生花園 着=14:40〕
富士山にはこれまで2回登ったことがあります。でも私は富士山は登る山というより見る山の方に満足感の軍配を上げたくなります。今回金時山に行ってその思いを強くしました。
今日のようにすっきりとした姿を間近に見られることはなかなかないことでしょう。空にはどこを探しても一片の雲もありませんでした。富士山のアクセントに一つくらい雲があってもいいのにとも思いましたがそんなことをいったら、わがままだと叱られそうです。
この日を選んでくれた同行の仁ベエさんに感謝。いやいや私が晴れ男かもしれません。
帰りの東名高速では音羽蒲郡から岡崎の先まで恒常的な渋滞に遭遇して若干帰りが遅れました。しかし、今日の山行きの満足感はそれを帳消しにして余りあるものだと思いました。
◆所在地:静岡県小山町、神奈川県箱根町・南足柄市
◆山行日:2010年12月 4日(土)
◆メンバー:名鉄バスツアーハイキング with 仁べえさん & Mota
〔登山コース〕
ふじみ茶屋乙女峠登山口―(30分)→乙女峠(休憩5分)―(15分)→長尾山―(35分)→金時山(昼食休憩40分)―(25分)→矢倉沢峠―(15分)→仙石原金時登山口―(15分)→箱根湿生花園駐車場〔所要時間〕 3時間00分(歩行時間=2時間15分、昼食休憩等=45分)
金時山は富士山の眺望あってこその山といえるでしょう。バスツアーハイキングへの参加でしたが、天気の良い日にということで12月4日を選定してくれた山友の仁べえさんと一緒に行ってきました。
この日は最高の選択だったと思います。快晴の下、登っているときはもちろん、行き帰りのバスの中からもしゃきっとした富士山を望むことができました。
金時山は箱根の古期外輪山の外縁に噴出した寄生火山だそうです。外輪の中での最高峰で、山容から猪鼻岳といわれていたのが、坂田金時(公時)にちなんで、いつしか金時山と呼ばれるようになったのだそうです。
今回はバス5台、200名強の参加者でした。1号車に乗りましたが東名で事故渋滞にあったため予定より20分ほど登山口への到着が遅れたようです。
ふじみ茶屋乙女峠登山口
路上下車なので急いで降りトイレを済ませて出発です。
このふじみ茶屋前からも裾野から山頂まで富士山の全姿を正面に見ることができました。
〔ふじみ茶屋乙女峠登山口 発=11:40〕
乙女峠と富士山
昔、仙石原の娘が父親の病気を治そうとこの先の地蔵堂に日参し、満願の日に父親の病気はなおりました。しかし、彼女は雪に埋もれて死んでしまったと伝えられ、その霊を哀れんで乙女峠と呼ばれるようになったのだそうです。
〔乙女峠 着=12:10〕
乙女峠からの富士山
4人も登ればいっぱいになる小さな展望台に、順番に上がって秀麗な富士山をカメラに収めることになります。
仙石原を見下ろす
箱根火山群のカルデラである仙石原や芦ノ湖、中央火口丘をなす台ヶ岳や主峰・神山、その山腹の大涌谷からは白い湯けむりが立ち昇っていました。
さらに左方には外輪山である明神ヶ岳も見えています。
まだ先は長く、ここでゆっくりしていられないので5分間休憩ののち出発することにしました。
〔乙女峠 発=12:15〕
気持ちよく登る登山道
冬枯れの雑木林の道を1列で登っていきます。こういう日だと多少の登りも苦になりません。
長尾山山頂
広場になっている最初のピークがこの長尾山1145mです。
あとで金時山の山頂から見下ろすと確かにピークのある山でしたが、歩いているときは、この長尾山の山頂は平坦な通過点にしか見えませんでした。
〔長尾山山頂=12:30〕
稜線の樹間から見た富士山
稜線の山道は雑木林に囲まれています。それでもところどことで前方の樹間に金時山がすかして見えたり、左側には富士山の姿を見ることができます。
芦ノ湖遠望
右手が開け、振り返ると仙石原の先に芦ノ湖が見えていました。
目前に見える金時山
大きな山標のある金時山山頂
大きな山標と富士山の風景は、山のガイドブックッやパンフレットなどで定番のように使われている写真です。
たくさんの人たちがここで記念写真を撮っています。もちろんわれわれも撮ってもらいました。
〔金時山山頂 着=13:05〕
登山客がいっぱいの金時山山頂風景
われわれも点在する岩の1つに腰をおろして昼食をとることにしました。
この山頂には通年営業の金時茶屋と金太郎茶屋という2つの茶屋があります。写真は金時茶屋(金時娘の茶屋)で、ここの主である金時娘は御歳78歳だと添乗員さんがいっていました。
富士山と並ぶ北岳
三角の白い山が北岳3192mです。日本の最高峰・富士山と2番目に高い北岳が並んで見えていました。
今年の夏に登った仙丈ヶ岳からも富士山と北岳のツーショットを見ることができましたので今年の山行きはついていたということです。
南アルプスの眺望
北岳がよくわかると思います。
富士山や南アルプスのほかにも中央火口の山や外輪山の山々、そして遠く駿河湾も見わたせる景色を堪能しついつい休憩時間が長くなってしまいました。
〔金時山山頂 発=13:45〕
下山道から望む箱根の主峰神山
そして、ところどころで箱根の山々が望めます。白い湯けむりの大涌谷の奥の山が主峰の神山1438mです。このあたりが見おさめの光景でしょう。
明神ヶ岳へ続く稜線の道
矢倉沢峠から明神ヶ岳への登山道ですがくっきりとした線を描いているのが印象的でした。こういう道なら迷わず登って行けそうです。
矢倉沢への下山道から望む明神ヶ岳
明神ヶ岳は外輪山の一つで標高1169m、この山からも富士山がよく見えるそうです。
仙石原金時登山口
今日は絶景の富士山に魅せられ山頂で長時間休憩をしてしまいました。そのため急いで下りてきたのです。たくさんの登山者の方が列をなして下山しているところを無理をいって追い越させてもらいました。迷惑だと思われた方にはお詫びしなければなりません。
〔仙石原金時登山口 着=14:25〕
仙石原から見上げる金時山
振り返ると建物の屋根の間から金時山が見えていました。下山して今登ってきた山を見ると満足感を覚えるものです。
予定通りバスの待つゴール地点まで戻って来ることができました。
〔箱根湿生花園 着=14:40〕
富士山にはこれまで2回登ったことがあります。でも私は富士山は登る山というより見る山の方に満足感の軍配を上げたくなります。今回金時山に行ってその思いを強くしました。
今日のようにすっきりとした姿を間近に見られることはなかなかないことでしょう。空にはどこを探しても一片の雲もありませんでした。富士山のアクセントに一つくらい雲があってもいいのにとも思いましたがそんなことをいったら、わがままだと叱られそうです。
この日を選んでくれた同行の仁ベエさんに感謝。いやいや私が晴れ男かもしれません。
帰りの東名高速では音羽蒲郡から岡崎の先まで恒常的な渋滞に遭遇して若干帰りが遅れました。しかし、今日の山行きの満足感はそれを帳消しにして余りあるものだと思いました。
by motajii
| 2010-12-04 13:37
| 登山
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